美容師パパは白髪染めアレルギーです。美容師という仕事柄、かれこれ15年以上のアレルギー経験者です。
美容院でもよく混同されますが、肌が弱いのとアレルギーは違います。
白髪染めのアレルギーはスギやヒノキの花粉症と同じように一度反応すれば、白髪染め(おしゃれ染めも)に触れるだけで炎症を起こします。
専門家の視点から、「白髪染めとアレルギー」をサロンワークの経験をふまえて解説していきます。
こうやってお話できるので
自分がアレルギーになったことも無駄じゃなかったのかなあと思います。(^_^)v
ヘアカラー(おしゃれ染め・白髪染め)の酸化染料(パラフェニレンジアミン、硫酸トルエン2.5ジアミン、パラアミノフェノール等)
白髪染め・おしゃれ染め、どちらにも配合されているカラー剤の色になる成分です。
白髪染めのアレルギーの多くはジアミンが原因のため”ジアミンアレルギー””ジアミンかぶれ”などと美容院でも言われています。
かゆみ・赤い腫れ・湿疹・水ぶくれ
美容師パパのアレルギーの症状を画像で確認してみます
かぶれた経験のある人は使用してはいけません!
(美容師パパは専門職の見地から、アレルギーに対しての認知の向上のため万全を期して使用しています)
※毛染めによる皮膚障害「ヘアカラーでかぶれたことのある方が絶対に使用しない旨」消費者庁より注意喚起されています。
今回はシエロデザイニングカラーに付属しているパッチテストキットを使用してみます。
カラー剤は、1剤と2剤を混ぜることで酸化して発色します。
はじめは白っぽい色のカラー剤ですが、、、
混ぜたあとは30分間でだんだんと色がついてきます。
少し皮膚に白髪染めが色うつりしてますが、もうかゆいですね、、、
①まず白髪染めが付いたところがしばらくすると痛痒くなり発疹がでてきます。
②はじめはプツプツ小さな湿疹ですが痒いので我慢できずに触ると、ジュクジュクして赤くなり痒みも増していきます。
③職業柄慢性化してしまうので、ひどい時は皮膚がガサガサ、ゴワゴワして厚くなりさらに痒みは収まらなくなります。
(今回はその後1週間、カラー剤は触れないよう皮膚科の薬を塗って状態は改善しています)
美容師パパの場合は、アレルギー歴が長いのでカラー剤が触れたら数分でかゆくなります、、、
シャンプーのときに手袋はしていますが、カラー後のドライヤーで乾かすだけでもアレルギー反応が出るのには驚きました。
「かぶれ」とは、赤み、かゆみ、ブツブツ、水ぶくれの症状を伴う皮膚炎のことです。
かぶれの原因を探すためには2つをしっかりと分けて考えます!
の2つがあります。
薬がしみる・赤くなる・ヒリヒリするなどの症状がありますが、アレルギーとは無関係なので誰にも起こります。肌が弱い、敏感な人に多い症状です。
身体の免疫作用なので肌の強さに関係なく症状が現れます。
「日本ヘアカラー工業会JHCIA」にヘアカラーのかぶれ・アレルギー・誤飲誤食の詳しい説明があります!カラー剤のトラブルの前にチェックしてください(^o^)
元プロスポーツ選手のお客様です。年齢は50代後半、身長も高く肌も浅黒い屈強な男性です。ほとんど全体が白髪で白髪染めの経験はありません。
今まで一回も染めたことないんですね!
パッチテストと言ってアレルギーの可能性を検査できるのですが48時間おいてからしか染められないので次回に大丈夫なら染めましょうか?
今日染められないの?
大丈夫だよ、今まで一度もかぶれたことないし肌は強いからカミソリ負けしたことないから。
面倒だから今日染めちゃって!!!なんかあっても責任とるから!!!!かぶれるわけないよ。
そこまで言われるならわかりました、、、
1ヶ月後
実はあの後顔までパンパンに腫れちゃって。。。頭皮はただれてひどかったんで病院にいったよ。。。
まさか本当にかぶれるとは思わないもんなー。本当に参ったよ。
もう白髪は染めないほうがいいかな?
かぶれの原因がジアミンアレルギーなら違う方法で染めれば大丈夫ですよ!
でも
念のため今日はやめてパッチテストしておきましょう。。。
美容院や市販のカラー剤を使用してかぶれの症状がが出ないか確認するためにする皮膚アレルギー試験です。
個人差がありますがアレルギー症状は、普通の皮膚炎と違い6時間から半日後に症状がではじめて、薬が触れていない場所(首・顔)まで症状が広がることもあります。48時間後がピークとされています。
はじめて染めるお客様には、お願いして次回染める時に確認してから染めるようにしています。
ただ、美容師パパの美容師人生では、定期的に染めていらっしゃるお客様が突然アレルギーになった経験はありません。
毎回必ずパッチテストを行うのが理想ですが、特に要望がない限り、毎回のパッチテストの推奨はせずその旨を理解してもらい初来店時にご署名頂いています。
体調の変化や調子が悪い時、心配であれば次回来店に向けてお帰りの際にパッチテストは気軽にできます。
担当美容師も安心しますので、気軽に声をかけてください!(パッチテストの嫌な顔をする美容師はいません)
ここではあえて
「アレルギー」ではなく「ジアミンアレルギー」としています。
多くの白髪染めアレルギーの原因となるジアミンを配合していない白髪染めのご紹介です。
花粉症の場合、スギアレルギーだけどヒノキアレルギーは大丈夫ってありますよね。
カラー剤を使用したときのアレルギーの原因が「ジアミン」以外の場合もあります!
パラペン、香料などにアレルギーの症状が出る場合もあります。
酸化染料(ジアミン)を使用しない白髪染めです。
オハグロ式といってポリフェノールと鉄塩の反応して黒く発色します。
ナスのヌカ漬けをを作る時に色艶を良くするために釘を入れるのも同じ原理です。
髪は痛みませんが、独特の硫黄臭と髪のごわつき、人工的な色味(黒・青紫)、明るくは染めらません。
美容師パパも実際にレビューしていますが、1・2剤の使い方が普通とは違う点も注意してください。
太陽光や蛍光灯の光で染まる白髪染めです。
髪や頭皮にやさしく、朝塗って普段どうりの生活をしていればいいのでとても便利ですが。。
銀塩の光還元作用で染めているため、アルカリ剤(パーマ・カラー剤等)に触れただけで髪が緑色になり元に戻すことがとても困難になります。
美容院ではカット以外しない方なら活用できると思います。
頭皮に触れずに髪の毛だけに作用するため安心です。
難点は逆に頭皮ギリギリはどうしても染められないこと(美容院でも数ミリは隙間ができます)
皮膚にマニキュアが付いてしまうとリムーバーでも色がなかなか取れないことですね。
酸化染料(ジアミン)を使用せずに頭皮にも髪にも優しい白髪染めです。
ヘアマニキュアに近い色持ちですが、一番の違いは「地肌につけてもOK 」生え際の白髪にもしっかり塗ることができます。
頭皮についてもヘアマニキュアのように染まらないため、セルフカラー向きです。
ヘアマニキュアよりは汗で落ちにくいのも利点ですね。
アレルギーは一度発症すると中々改善されないため、予防が最善の対抗策だと考えています。
花粉症と同じで、なってからでは遅いんです。
(でも過剰になりすぎずに!できる範囲で予防していきましょう)
普段美容師が常に一組持っているのはこのタイプです。
サイズは美容師パパは7.0を使用。160センチ以下なら6.5でいいと思います。
美容院で染めるときは、ポン!って言う音が聞こえましたよね?
昔は手袋を使うときに、フッと空気を入れてひっくり返すときに音をポン!と鳴らしていましたが、、、
最近は若い美容師さんに「音を鳴らすのはダサいです」と注意されます。
美容師ならみんな知っている有名なオカモトグローブです。
素手と同じ感覚で気軽に使用できる”プロフェッショナル専用のカラーリング手袋”です。
美容師パパも色々使いましたが、一番美容院で見かけることが多いクリームです。
塗るときはなるべく厚くぬるのがポイント!
頭皮の吹き出物が心配な時も地肌にぬればOKです。地肌は保護するのに白髪は染まるすぐれもの。
セルフカラーでもしっかり染めたい生え際には特におすすめです!
保護クリームがついても白髪は染まるので、気にせず生え際の中まで塗ってください!
油でなく水分で頭皮を保湿するプロ専用の頭皮ケアクリームです。
頭皮を整え、弱った抵抗力をサポートする“モイストイン プロセス”スティルキャップでカラーやパーマ施術前の頭皮の水分を補い、自然な保護膜を形成し、頭皮の状態を整えます。ポリソルベート誘導体は高い保湿力とバリア効果で知られています。
クリームタイプなので塗布中に顔や目にたれにくい事、油分を全く含んでいない事でセルフカラーでも仕上がりに影響せず気軽に。使えます
ロレアル スティルキャップ スカルプトリートメント 150ml 業務用
美容院専用の商品ですが、セルフカラーでもこの3点は本当におすすめできます!
顔周りの保護クリームはなんで、ドラッグストアで買えないのか不思議?なぐらい。
プロの知識も必要ない商品なので、セルフカラーでも広まってほしいと思います。
美容院ではアレルギー以外でも
「敏感肌で薬剤に弱いけど白髪染めしたい」
「体調によって染めるときにヒリヒリする時がある」
など事前にカウンセリングでお聞きすることで、トラブルを防ぐことができます。
(顔周りの保護クリームは「皮膚が染まるのを防止」頭皮の保護クリームは「頭皮の刺激の予防」です)
美容師になりたての1990年代の頃の話です。
色んな薬を自分で購入しては、一日中自分の頭を一人で染めていました。
本来美容院ではありえないことですが、薬を塗ったまま8時間以上そのままにしていたときですね。。。。
その時に緑色の髪にしたかったのですが上手く行かずに何度も1日に3回以上染めていたことが原因だと思っています。
(映画スワロウテイルの三上博史さんみたいに染めたくて、、、)
その後はパーマや他の薬は大丈夫ですが、酸化染料(白髪染め・おしゃれ染め)の薬は営業中も触れると後で赤くなり水ぶくれになります。
美容師かどうか、にかかわらずセルフカラーをされる方は”後悔先に立たず”です。
”美容師パパのような”無茶な使用方法は決してしないように注意してください!
現在では長い付き合いのジアミンアレルギーですが、美容師パパの場合はステロイドの軟膏を処方してもらい10年以上立ちます。
美容師という職業柄、カラー剤に触れないことは難しく、状態に合わせて病院では薬の強さを変えてもらっています。
アレルギーの強さによって薬も強くなります
ステロイドは副作用の懸念もありますが、外用薬のみで10年以上使用しています。
一度も副作用を感じたことはなく済んでいます。(行きつけの皮膚科では、いつもの多めに出しとくね-!と多めに薬をもらっています。)
色々な病院に通って気付いたのですが、、、
基本的に皮膚科で白髪染めアレルギーの原因の特定はしてもらえません。
「原因と思われる製品は使わないようにしてください」
と皮膚の状態をみて薬を処方してもらうことが多いかと思います。
ジアミン以外の白髪染めを使用しても症状改善しないときは、自分でアレルギーの原因と考えられる成分(防腐剤や香料)も意識してみましょう!
今回は、自分自身がアレルギーということもあり、お話が長くなってしまい、ごめんなさい!
まとめます。
・「ジアミン」という成分が原因
ジアミンアレルギーの美容師パパが使用した実際の症状を観察
・薬の刺激でかぶれる
・アレルギーでかぶれる
・皮膚が強い弱いにかかわらず、アレルギーになる場合もあるということ
・パッチテストというアレルギー検査の方法と美容院の現状
をお話しました。
・セルフカラーで使用して欲しい3点セット
・美容院でヘアカラーをお願いするときの頼み方
・「皮膚科とアレルギーの特定」について
をご紹介しています。
最後に「アレルギーになった美容師」としてお話させてください。
テレビやインターネットでもヘアカラーのアレルギーを検索すると、怖いお話が多いですよね、、、
顔が変形してしまい別人の様になったり、、、
もちろんリスクを知っておくことは大切ですが、過度に悪く感じさせすぎるのもどうかな?と自分が ヘアカラーのアレルギー経験者の立場では考えます。
もちろんヘナ、ヘアマニキュア(酸性カラー)、カラートリートメント(白髪染めトリートメント)などジアミンを使用しないカラー剤も増えています。
それでも
美容院ではジアミンでカラーをする(おしゃれ染め・白髪染め)お客様はたくさんいらっしゃいます。
花粉症のアレルギー症状と同様に、症状には個人差があります。
花粉が「例年より今年は~倍多い」と例えるように(毎年、昨年より多い、、、ような)
人間の体も
頭皮を保護する油分の分泌量や、ホルモンバランスの変化などによって、ジアミンアレルギーの影響が強く感じることもあると思います。
「白髪染めが頭皮に悪い!」ではなく「アレルギー症状に配慮した白髪染め」を年齢を重ねるごとに意識していくことが大切だと思います。
美容の世界では、特定の成分が「悪者」のような扱いになりやすい風潮を感じます。(シリコンやジアミンなど)
何かを悪くすることで、他をよく見せようとしてたら”いじめ”と同じですよね、、、優良誤認も心配です。
美容師パパの担当する90歳のおばあちゃん
2週間に1度、ジアミンカラーで染めてますが、一度もかぶれたことはありません。(^o^)
アレルギーに対しても正確な情報を知ることで、むやみに怖がらず、上手に付き合っていくことが大切かと考えています。
並びに
美容業界全体でも行政と連携した「アレルギーリスクの認知向上の取り組み」は必要かと思います。
現実問題、すべての美容院で初来店のお客様のカラーリングの要望に対し、48時間後の再来店を促すことは現実的ではありませんよね!(今日染めたくて美容院に行くわけなので)
※毛染めを行ったことのある消費者3,000人及び理美容師800人に対して意識と行動を把握するためのアンケート調査より引用
美容院でも、現場感覚に密着した実現可能な方法を業界全体でルール化できればと思います。
美容師パパmediaでは、独自の視点での情報をお届けしています
美容師パパmediaでは、独自の視点での情報をお届けしています。サイト上の情報についてメーカーの変更(成分・付属品等)がまれにあり、商品とサイト上の表記が異なる場合もありますので、詳細な情報はメーカーHPより御確認ください。当サイトは美容師の国家資格を有する美容師パパの情報ではありますが、商品を選ぶ際の参考にしていただくためのものであり、医師・薬剤師およびその他の資格を持った専門家の意見に代わるものではありません。アレルギー・妊婦の方などは、かかりつけの医師にご相談の上、自己責任でのご判断をお願い致します。
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