じつは
サロンで使用するプロ専用ヘアカラー剤は、男性用・女性用に違いはありません!
市販の白髪染めは「男性用」「女性用」って分かれていますよね。
そこで今回は、白髪染めの「女性用」「男性用」について美容師のサロンワークの視点から、セルフカラーの具体例を「ビゲン」を例に解説していきます。
市販の白髪染めは70年以上ずっと販売しているロングセラー商品があります。
現ホーユー株式会社の元禄染めです。
大正10年から平成5年まで発売されていたのは驚きです。
美しい黒髪は”からすの濡れ羽色”と例えられるように、日本人女性の理想であり、美人の条件だったようです。
その後クリームタイプ、泡タイプ、ツンとした匂いのしないタイプなど、元は白髪を隠す事から始まった白髪染めは
「使い勝手、髪色、放置時間、経済性、匂い、質感、塗りやすさ」でニーズに答えるための進化を遂げていきます。
そんな女性と共に歩んできた白髪染めに男性用が生まれたのが1987年(昭和62年)
「メンズビゲン スピーディーカラー」
ココから男性市場として白髪染めに男性用が誕生しています!が、カラー剤の染まる仕組みは男女に違いはありません
令和時代も、大正時代の元禄染めと色が染まる仕組みは同じなんです。だからこそ70年以上のロングセラーが可能だったんでしょうね。
もちろん「男性用」白髪染めも、染色作用は「女性用」と同じです。
美容院では特別に、男性用・女性用とカラー剤を使い分ける必要はありません。(原理は同じだからです)
しかし、薬以外に男性と女性の白髪染めには傾向(好みや希望)の違いがあります。
アッシュ系が多い(好み)
男性は色が抜けた時に赤っぽくなるよりはアッシュ系(青・グレー)に寄せる事が多いです。赤っぽい色に色落ちすると、温かみや優しさなど女性の要素が強くなります。
色落ちのことを考えて白髪染めする場合、女性に比べ”男性は赤みがない白髪染めを好む傾向”を感じます。
髪の傷みを気にせずに短時間で終わるように(希望)
男性の場合1・2剤タイプを使ってそのまま毛先まで塗ってしまうケースも多いです。
散々「傷むからダメです」と美容師パパは言ってきましたが大丈夫です。男性でショートカットの場合、髪が傷む前にカットする方が多いです。
つまり
繰り返せば髪が痛むのは確実なのですが、繰り返す前にカットしてしまうので、傷みを気にする必要がないんですね。それよりも早く染まることを意識される方が多いと思います。
ナチュラルブラウン、オレンジブラウン系が多い(好み)
日本人の髪の色には赤、オレンジが含まれることが多いです。色が抜けても少しオレンジがかったブラウンになることで自然な女性らしい色合いが表現できます。
髪の傷みを最小限にしたい(希望)
髪の長さや白髪染め以外の施術(パーマなど)は男性に比べ、女性のほうが多い傾向があります。
キレイな白髪染めを継続するには、どうしても髪のダメージに注意が必要です。
プロ専用のカラー剤に「女性・男性」の違いはない!とお話してきましたが、、、
理容室(床屋さん・BARBER)では男性をターゲットにした「白髪ぼかし」が存在します。
※ホーユープロフェッショナルより引用
やはり「男性」を対象にした白髪染めなので、
アッシュ・グレー系に発色する硫酸2, 2’-[(4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノールが使われています。
グレーの色味は花王のリライズもよく似ていますね!
実際にホーユーさんの「Bigen(ビゲン)」ブランドで「女性用」と「男性用」の違いを比較していきましょう!
説明書を見ると
同じ早染めタイプでも、女性用は全体で20分の設定です。
色はより明るいライトブラウンから深いダークブラウンの「8種類」
女性用の中でもビゲンスピーディは特に「あたたかみのある赤みベースの白髪染め」です。
ツンとしたニオイが気にならない 無香料
説明書を見ると
同じ早染めタイプでも、男性用は全体で12分の設定です。
メンズビゲンスピーディーカラーは「あたたかみのある赤みベースの白髪染め」です。
色はS 自然な褐色 D 黒褐色 N 自然な黒色の「3種類」のみ
あまり使用されているのを見かけないアッシュ・マット系のカップラー「2,6ジアミノピリジン」
他にも寒色系が得意な「塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノール」等がメインの配合になっています。
気になるニオイを抑えた、爽やかなシトラスの香りの微香性。
おしゃれ染めとヘアカラーブームの変化と同じように、平成から令和にかけて、ヘアカラー文化も変化してきました。
「女性用」「男性用」がボーダーレスになってきた時代に男女の「傾向」に縛られる必要もありません!
もちろん男性が女性用を選んでも、女性が男性用を選んでも何の問題もありません。
使い方も男女同じです!
セルフカラーは、男女の違いを理解した上で、自分のニーズにあった選び方をしても良いと思います。
今回は、同じブランドの早染めタイプの比較のため、違いがわかりやすかったですね!
同じ早染めタイプでさえ「男性用」は「女性用より」8分早く染めるバランスで設計されていました。
基本的にヘアカラー剤は「1・2剤を混ぜてから30分間」染毛効果があります。(逆を言うと、混ぜてから30分後に髪に塗っても染まりません!)
より短時間で染めるためには、薬のパワーが必要になります。
美容院のプロフェッショナル用の薬剤でも「早染め」設定されたカラー剤は過去にあるのですが、早く染まる分ダメージが強く感じ、現在は使用していません。(急いでいるお客様でも、継続して髪への負担が蓄積してしまうためです)
”ブラシで素早く!多い白髪もしっかり染まる!””染めてから日にちが経つと、髪が赤っぽくなるのがイヤ”が男性用のニーズ。
もちろん女性用に寒色系(アッシュ・マット)の白髪染めもありますが、明るさ・色味が女性用は豊富です。
最近は無香・微香が多く「男性用はおじさんの香り」なんてこともありません。。。
無香料と書いてあっても匂いを感じる場合もあるので、男性用に甘いフローラル系の香りは少ないですが、好みで選んで良いかと思います。
市販の商品は一人ひとりの「個別」「個性」ではなく「多数派」のニーズに受け入れられる商品。
セルフカラーでは、商品を理解して選ぶことで「個性を尊重」したチョイスも可能です!
この2パターンが現実的です。
女性用のほうが豊富にアッシュ系の色味・明るさが揃っています。
早く染まる分、髪の毛への負担が大きいことを忘れすに!
「自分の髪質は染まりやすいか?染まりにくいか?傷みやすいか?傷みにくいか?」
で判断してみましょう!
特に問題ありません!好きな色味から選んで下さい。(よほどの染まりにくい髪質でないかぎり、普通に染まります)
男性の白髪染めはほかにも、こんなものが。。。
より簡単にワンプッシュタイプ!
更に男性ならではの「ガンダムバージョン}!!!【限定生産品】シャア専用 メンズビゲンワンプッシュ
染めてしまえば、どうということはない!
今回の「女性用・男性用の白髪染め」の違いを、男目線でよく表してますよね。。。
多くの男性の求める気持ちを、語ってくれているのだと思います。
美容師パパ(セルフヘアカラーリスト)
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